東京音楽隊によるカナダ・ハリファックスでのタトゥー出演も無事終了し、予定通りならば、先週の火曜日(7月9日)に、皆さんは帰国された筈です。
今回のタトゥーについて、まとめ記事を書こうと、ずっと思っていたのですが、公演のフル動画がまだ見つかっていません。何というか、それなしでは画竜点睛を欠くの感が拭えませんので、筆が進まなかったのですが、そろそろ総括しないと気持ちの収まりが悪いので、タトゥー公式サイトや海自ツイッター、同インスタグラムに掲載された写真などを元にまとめ記事を書かせていただきます。
その前に、今回のタトゥーに関連して書いた記事を掲載しておきます。
タトゥーへの出演は長丁場でしたし、途中、カナダデー・パレード(7月1日)やグランドパレードスクエアでの野外演奏会(7月2日)などもあり、盛りだくさんでしたが、なかなか公演の内容が伝わって来なかったため、ちょっともどかしい感じでしたね。
そんな中、主催者側のツイッターに、東京音楽隊のリハーサル風景の動画がアップされました。大錨を回す練習を見たのは初めてです。海外(ドイツ)のファンの方からも「First to see!(初めて見た!)」と、喜びの反応がありました。なかなか、国内では見る機会がありませんので、貴重な映像だと思います。全員私服というのもいいですね、リハーサルの持ち時間が終わったあと、皆さんでハリファックスの街に繰り出したのかも知れませんね。
また、地元テレビの報道で、東京音楽隊の公演の一部が紹介され、初日公演をご覧になった方の投稿動画にも一部が収録されていましたので、これらを合わせた動画を編集してみました。そして、数日前に公式アカウントに多数の写真が公開されましたので、それらを駆使して、雰囲気をつかんで見ようと思います。
この写真は、海自ツイッターに公開されたもので、オープニングセレモニーのシーンと思われます。儀仗隊による捧げ銃が行われていますね。正面スクリーンの日の丸が美しく映えています。参加各国の国旗が順次表示され、国歌の吹奏が行われたのではないでしょうか。
関連動画や公開写真などを見ると、各国の様々な興味深いパフォーマンスが展開されましたが、ここでは割愛し、東京音楽隊のことだけをトレースしていきます。
東京音楽隊の単独公演の他に、他の出演者との合同のパフォーマンスなどもあったと思われます。また、詳細は不明ながら、各出演団体による桟敷(バルコニー)でのソロ演奏の機会もあったようです。東京音楽隊からは、中川麻梨子さんが振袖姿で歌を披露されています。何を歌われたのでしょう。ひょっとして、「ふるさと」かな? 日本を代表する美しい曲ですもんね。
そして、東京音楽隊の公演です。今回は「陰陽師」をテーマに、4人の演者を立てて演技を行いました。4人とは誰でしょう。一人はもちろん中川麻梨子さんですね。そして安倍晴明役でしょうか、公家装束に身を包んでいるのは、フルートの田中英暢さんではないかと思います。残りのお二人は、般若面や兜を被っているため、皆目見当がつきません(≧∀≦)
実際の動きは、この動画で垣間見ることができますが、全体がどんな感じだったのか、益々観たい欲求が膨らみます。
ところで、この動画の40秒から43秒の間、ステージ奥に2人の隊員が映っていますがわかりますか?左側はベースギターを奏でる岩田有可里さん、そして右側はキーボードを弾く太田紗和子さんです。お二人とも、これまで公表された写真に全然写ってないので、今回は用賀でお留守番なのかなと、ちょっと残念に思っていたのですが、やっと見つけることができました。
動画では、「陰陽師」の終盤に大錨のフォーメーションを作りつつあるのが見えますので、この壮大にして深遠なる日本的精神世界の奥行きを感じさせる名曲に引き続き、日本を代表する名行進曲「軍艦」を勇壮に奏でながら、大錨の回転が披露されたのだと思います。
そして、軽やかな行進曲に乗っての退場です。中村圭吾さんら、「陰陽師」で和太鼓を披露されたパーカッションパートの皆さん、そして演者の皆さんは、メイプルリーフの小旗を振りながらカナダへの敬意と友情を示します。甲冑姿の般若面さんと兜さんは小旗を持っていないようです。やっぱり、役に入りきっているということでしょうか。
どうでしょう。是非本公演の動画を観てみたいと思いますよね。いつ、どなたが上げてくださるのか、大きな期待を寄せながらネットサーチに励む毎日です。
さて、タトゥー本番3日目の7月1日(月)はカナダの建国記念日に当たり、一般に「カナダデー」と呼ばれています。カナダ中が祝賀ムードに湧き、多くの市町村でそれぞれ趣向を凝らしたパレードが練り歩きます。
ロイヤルノヴァスコシア・タトゥーは、このカナダデーに日程を合わせて開催されているのだと思います。パレードも盛り上がりますもんね。
先行記事でも紹介しましたが、このパレードの経路は下のチャートのとおり、タトゥー会場であるスコシアバンクセンターを起点とする約2kmの回帰コースです。
そして、下の動画はスタート地点で撮影されたスマホ動画のリメイクです。縦長動画の一部を横長に引き延ばしているので画質が粗く、誰が誰やら識別不能ですが、素晴らしい演奏と整然とした行進の様子がよくわかります。いつも思うことですが、東京音楽隊は縦横斜めを一線に保ちながらの行進がとても綺麗です。しかも演奏しながらですから凄いなと感心してしまいます。
これ以外の動画は、まだ見つかっていませんが、鮮明な静止画が海自ツイッターに公開されています。真っ白な制服に日章旗と旭日旗が美しく映えますね。
撮影場所は、上のチャートでいうと、最初の赤い矢印から2番目の矢印にちょうど入ったところです。
隊員の皆さんの目線でこの場所を見ると↓↓こんな感じです。左側に「ケンブリッジ・スイーツ・ホテル」、右側には「ロイヤル・アーティラリー・コート(王立砲兵御苑…とでも訳すのかな)」を見ながらの行進です。
さて、上の写真をちょっと拡大してみます。自衛艦旗(旭日旗)の旗手は、太田紗和子さんではありませんか。自衛艦旗を捧げ持つ姿を初めて拝見しましたが、なんという凛々しさでしょうか。沿道の皆さんは、この旗手が世界的名ピアニストだと知ったらさぞ驚くことでしょう。
両肘を真横に張ったままで、旗を垂直に保持しながらの行進は見た目ほど簡単ではないと思います。旗手の皆さんの表情からは気合が感じられますね。ところで、あとで出てきますので、日章旗(日の丸)の金色の旗竿を覚えておいてください。
旗手の皆さんの後ろを行くのは東京音楽隊の隊旗(パレード、ドリル用?)です。
そして、沿道に笑顔で手を振る旗持ちは…岩田さーん(╹◡╹) 今日も爽やかな笑顔ですね、人間国宝に指定したいくらいです(はぁ?)。向こう側の旗持ちは、微妙なアングルでわかりづらいのですが、中川さんではないでしょうか(人物特定は、「いかづち」さんに負うところ大です)。
ということで、このカラーガードの陣容を確認した上で、もう一度パレード動画をみてみましょう。
予断を持って観ると、同じ動画でも印象が全然違うと思いませんか? え?そうでもないですか、そうですか(≧∀≦)
パレード動画も、もっと鮮明なものが出てこないか、毎日ネットサーチ中です。
パレードの翌日、7月2日(火)の夕刻には、タトゥー会場であるスコシアバンク・センターにほど近いグランドパレード・スクエアで野外演奏会が行われました。
この演奏会の動画は全く見つかっていませんが、静止画がたくさん提供されていますので、それらを掲載します。
まず、観客も含めた全体を写した写真です。何と言いますが、その雰囲気に驚きます。日本で同じことをやったら、黒山の人だかりになるところですが、誰もが心ゆくまで楽しむことのできる、とっても余裕のあるスペースが贅沢この上なく感じられますね。
最前列に7名からなるバンドが横一列に並んで演奏しています。先日の舞鶴音楽隊の大阪たそがれコンサートのように、ディキシーランドジャズを奏でながら登場して挨拶代わりの演奏を行なっているのではないかと思います。
下は、もう少し寄った写真です。指揮者である樋口隊長も登場して、本隊による演奏が始まった場面のようです。やはり太田さんも岩田さんも写っっていません。どこかに隠れているのか、ひょっとしてこの写真を撮影してる?
中川麻梨子さんの歌も披露されていますが、何を歌われているのでしょう。写真を見る度に、「この演奏会の様子を動画撮影した人はたくさんいるだろ、スマホ動画で構わないから誰か動画をアップしてくれ!」と思わずにはいられません。
これも、毎日サーチしてますが、なかなか網にかかりません(≧∀≦)
そして、同じ会場で野外演奏会を行なったカナダ海軍軍楽隊とのプラーク交換の模様を伝える写真も掲載されていました。樋口隊長、いい笑顔ですね、人間国宝に…(もういい)。野外演奏会は、各出演団体をいくつかの会場と期日に分散して開催されましたが、海上自衛隊とカナダ海軍が、対北朝鮮制裁決議の実効性担保のための監視活動を通じ、東シナ海での連携の強化を図りつつある現在、このようなシーンが一つの象徴的なイベントとなるよう、同じ日に同じ会場で両隊が演奏するように調整されたものと思われます。こういうところにも、国際情勢の「今」が反映されているわけです。
最後に、本公演のフィナーレについて。
フィナーレは、自衛隊音楽まつりと同じように、全出演者が繰り出し、合同演奏を行なったのちに、ドリル演奏でもするような感じで動きつつ次第に袖に捌けて行きます。
左右や後ろ正面の雛壇にもびっしりと出演者が並んでいますので、出演者総数は相当な数にのぼると思われます。
そしてこれは、「陰陽師」に出演されていた「般若面」さんです。手にしているのは、あの金の旗竿、つまり、日の丸の旗です。般若面さんが日本チームの旗手を務められたというわけです。背景には複数の出演団体が写っていますので、これはフィナーレだと思います。オープニングの画像という可能性もありますが、演技前には聴衆の目に晒さずにおきたいキャラクターだと思うからです。
背景に写っている男性たちが、般若面さんの方をガン見してるのが、ちょっと笑えます。「なんじゃ、ありゃ」って顔ですよね。まぁびっくりするでしょう、目が光ってるし。
ということで、何とかロイヤルノバスコシア国際タトゥーにおける東京音楽隊の活躍の様子を、想像力も動員しつつ主として写真を元に綴って見ました。
本稿をもって、ロイヤルノバスコシアタトゥーの記事は一応終結します。ただし、今後新たな動画等を発見した場合には、番外編として書かせていただきます。