あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

平成最後の天皇誕生日

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御在位中最後の天長節に際し、お言葉を述べられる天皇陛下

 本日は、今上陛下のご在位中最後の誕生日です。

 昨年のこの日にも「天長節」という記事で、「天皇誕生日」などという趣のない無機質な名称になっていることについて、思うところをあれこれ書かせていただきました。名称はどうあれ、日本国を愛し、永い歴史を今に繋ぐ天皇家を崇敬する者の一人として、この日を言祝ぎたいと思います

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 思い起こせば、昭和64年の1月7日、先帝陛下御崩御の報に、国中が深い悲しみに包まれてから、間もなく30年になります。

 今上陛下は、来年の5月1日をもって退位され、皇太子殿下が代を継がれることになっていますが、これには異論も多く、決定までには紆余曲折がありました。

 でも私は思います。多くの国民が父のように仰ぐ天皇陛下が身罷られることは、先帝陛下の例を引くまでもなく大変な衝撃でありますし、国務への影響も図り知れません。そして何より、上皇として余生をゆったりと過ごされるお姿を拝見できることは、私たち国民の大きな喜びでもあるのではないでしょうか。

 85歳となられた陛下は、本日、皇居・宮殿での記者会見においてお言葉を述べられましたが、まず触れられたのが、この1年で数多く発生した災害の被災者のことでした。また、先の大戦での戦没者に言及する際や、沖縄県民の労苦、皇后陛下への感謝の気持ちなどを述べられる際には、感極まる場面が見られ、今上陛下の国民と皇后陛下への想いの深さが感じられました。

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天皇としての旅を終えようとしている今、私はこれまで、象徴としての私の立場を受け入れ、私を支え続けてくれた多くの国民に衷心より感謝する」

 と述べられた際にも、深い思いが胸に迫る様が伝わり、思わず涙が溢れました。

 我が国において、憲法により人権を著しく制限されている唯一の存在でありながら、その憲法法源たる我々国民のことを常に思い、公務を続けて来られた今上陛下には、衷心よりの感謝の念を禁じ得ません。

 そのようなことに思いを巡らしつつ、この祝日を過ごしています。