あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

東京音楽隊のハートウォーミングコンサートを観てきました


 一昨日(2018年12月14日)の金曜日、錦糸町にあるすみだトリフォニーホールで開催された、海上自衛隊東京音楽隊の第59回定例演奏会(ハートウォーミングコンサート)を観て参りました。

 昨年はチケットを入手できなかったものですから、残念ながらライブで楽しむことができず、コンサートをご覧になった方の報告記事や、皆様から寄せられた情報などから、コンサートの様子の再現を試みた記事を書くのがやっとでした。

(昨年のクリスマスコンサートについて書いた記事↓↓↓)

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 爾来、トリフォニーホールでのコンサートをライブで楽しみ、その様子を皆さんに報告することが一つの念願となっていました。

 錦糸町の駅に着き、北口の改札を抜けて外に出ると、駅前広場にはクリスマスイルミネーションに彩られた美しい風景が広がっていました。

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 ここから左の方向へしばらく行くと左手にトリフォニーホールがあるはずです。

 通りの街路樹もイルミネーションで美しく飾られています。

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 ふと左手を見ると、錦糸町駅の駅舎が見えます。特別な飾り付けがあるわけでもないのに、心なしかいい雰囲気に見えてきます。コンサートへの期待感がそうさせるのかもしれません。

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 とにかく、錦糸町駅からトリフォニーホールまで、短い距離ではありますが、このような美しいイルミネーションを楽しみながら歩くことができました。気持ちも上がりますし、寒さを忘れさせてくれます。

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 トリフォニーホールに着き外階段を2階に上がると、左手にホールへのエントランスがあります。すでに開場時間は過ぎていますので、会場の中でも外でも多くの方々が、隊員の皆さんとお話ししたり、ファン同士の交換を行なっています。とても和やかで落ち着いた雰囲気に、なんだかホッとさせられます。

 チケットのチェックを終え、ロビーに入ると、中央に斎藤さんといかづちさんが立ち話をしているのが目に入りましたので、そこへ向かいご挨拶。しばらく談笑してから、手にはめていた手袋をとった直後に、声をかけられました。「かぴたんさんですよね」あ、目印にしますと言っていた左手小指の装具、手袋していたら見えないですよね、迂闊でした。声をかけてくださったのは、名古屋から来られたjohsanさんです。これまで何度となくコメント欄で交流をさせて頂いていますが、お目にかかるのは初めてです。浄瑠璃など風雅な趣味もお持ちのjohsanさんは、想像していた通りの気品溢れる紳士でした。斎藤さんといかづちさんの様子をご覧になっていて、多分斎藤さんたちだろうと当たりをつけておられたようなのですが、やはり決め手は左手小指だったようです。左手の小指、今年は結構活躍しました。

 ところが、ふと2階へと続く階段に目をやると、左手小指に白い包帯を巻いた方が降りて来るではありませんか(^。^) これじゃ決め手にならないな(≧∀≦)

 昨年はステージ上で本公演前のウェルカムコンサートが行われたこともあり、今年もあるかもしれないね、とそれぞれの座席へと移動しました。

 私は、トリフォニーホールが初めてなのですが、席に着いて驚いたのは、目の前のステージがこちらにのしかかって来るように見えることです。下の写真で見ると普通に見えるので余計不思議な気がします。桟敷席のラインと、ステージ上のパイプオルガンレベルのサイドのラインに角度があるように見せていることによる錯覚なのだと思いますが、すごい迫力を感じます。自分はステージの下にいるにも関わらず、まるで上からステージを覗き込んでいるかのような錯覚に陥るのです。見る人を少し不安にして、感覚を研ぎ澄まさせる効果があるように思いました。

 下の写真を見ると、パイプオルガン前に8脚の譜面台が置かれているのがわかりますよね。何が行われるのでしょう。興味津々です。

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  今回も、コントラバスの岩田さんとハープの荒木さんが念入りにチューニングをされていましたが、この写真をご覧になってわかる通り、ハープの位置がいつものように左袖近くではなく中央になってますよね。ひょっとしたら…

 で、今日のプログラムを見てみました。

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  第1部の2曲l目にハープ協奏曲が入ってますが、2曲めなのに最初からステージ中央なのも変な感じがします。どんな仕掛けがあるんでしょう。そんなことを考えるだけでもワクワクしてきます。

 その時、上品なご婦人が私に声をかけて下さいました。「あの、その左手の小指…」、あ、目印の小指のことをお読みになった方なんだなと思い、「かぴたんです」と名乗り、通路での立ち話になりました。話しているうちに、先日の「急転!トリフォニーホール」という記事に初めてコメントを下さった、岡山からお出での「るりかけす」さんであることがわかりました。私は、てっきり男性の方だと思っていたのでちょっと混乱しました。

 何しろ、私のブログにコメントを下さるのは殆どが男性ですし、これまで演奏会場で声をかけて下さった方は例外なく男性です。当然、「るりかけす」さんも男性だと頭から思い込んでいたのです。大変失礼いたしました。色々と、楽しいお話を伺うことができましたし、思いがけない共通点があることもわかり世間は狭いなとも思いました。

 今回も、新たな出会いがあり、コンサートに赴く楽しみがまた増えました。

 さて、ステージに話を戻します。結局ウェルカムコンサートが行われることはありませんでしたが、会場全体に、本公演への期待感が次第に充満していくのがひしひしと伝わってきます。

 そして定刻となり、開演を告げるアナウンスが会場に流れます。いよいよ第1部の開幕です。

 隊員の皆さんが入場してきたのは、何とパイプオルガン前の隘路でした。左右からトランペットとトロンボーンのプレイヤー8名が登場しました。いきなり驚かされた会場には、タイミングを失ったかのような、戸惑いの拍手がおきますが、左袖から我らが樋口好雄隊長の登場で、大喝采となりました。会場に向けお辞儀をされた樋口隊長がステージに向き直りますが、ステージ上には誰もおらず、パイプオルガン前の隘路に並ぶ金管奏者8名に向けてタクトを振るのです。とても印象的な光景です。

 

第1部

第1部の1曲目は「トランペット・ヴォランタリー」

 この曲は、ジェレマイア・クラークによる「デンマーク王子の行進曲」をトランペット向けに編曲したものです。トランペットのヴィヴラート(と呼ぶのかな?)がとても印象的な美しい曲です。元気なコンサートマーチもいいですが、「ハートウォーミングコンサート」と銘打った演奏会の幕開けには、このような嫋やかなメロディーが相応しいと思いました。会場を埋め尽くした聴衆も、一気に心を掴まれたのではないでしょうか。

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 1曲目が終わったところで、左袖からMCの登場です。会場は、声にこそ出しませんでしたが、「あっ」となりました。荒木美香さんが登場するものだとばかり思っていたら、男性(「たてやま・やすひろ」さん。聞き取りママ)が登場したからです。しかも、演奏服の両袖には3等海尉の階級章が巻かれています。これは異例です、幹部隊員によるMCです。のっけから驚きの連続ですね。

 でも、その理由はすぐにわかりました。だって2曲目として紹介されたのは、ヘンデル作曲による「ハープ協奏曲」。主役は当然、荒木美佳さんです。

 以前、荒木さんのことを書いた記事で、「いつか、荒木さんのハープをフィーチャーした演奏会などが行われるといいなと思います。人気ありますしね、きっと実現するんじゃないでしょうか。」と書きましたが、目の前でそれを見ることができるとは、何という幸運でしょう。

 

2曲目 ヘンデルの「ハープ協奏曲」

 誰もが耳にしたことのある、とても優雅で優しさに溢れたメロディーを、荒木さんの美しいハープの音色が織り上げていきます。こうして、ステージ中央で演奏をされる姿を、いつかは見たいと思っていました。このシーン、後日、動画が公開されるといいなと思います。ぜひ多くの方に観ていただきたい素敵なステージでした。

 荒木さんのバックを務める吹奏楽は14人ほどの小編成でしたが、管楽器の音量を抑えた演奏により、岩田さんのコントラバスがよく効いて、弦楽重奏のような繊細な音を作り出していることに大変驚きましたし、すごいオーケストラなんだな、と改めて思いました。

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 演奏を終えて、大喝采に応える荒木さんは、少しはにかみながらも、ご自分の本領を発揮できたことに喜びを感じてらっしゃるのがよくわかりました。優雅にお辞儀をされ、左袖へ下がる姿も颯爽としていました。

 

第1部の3曲目は、ラフマニノフによる「ヴォカリーズ」です。

 ヴォカリーズとは、歌詞ではなく、一つの母音でメロディーを唄いあげる歌唱です。宇宙戦艦ヤマトの「無限に広がる大宇宙」なども、「あ」という母音だけで歌われるのでヴォカリーズです。

 さてこの曲は、まさにヴォカリーズですので、もちろん三宅由佳莉さんの登場です。

 左袖から登場した三宅さんは、とても大人びた(大人ですけど)雰囲気です。これは最近の傾向なのかも知れませんが、ランチタイムコンサートのようなカジュアルな演奏会ではナチュラルな雰囲気ですが、演奏会の際にはちょっとアダルトな雰囲気を作っておられるのではないかと思います。勝手な推測ですけど。

 さて、この曲、私は初めて聴きましたが、三宅由佳莉さんはソプラノ歌手なんだということを改めて強く感じさせる、素晴らしいものでした。母音一つだけで、曲に込められた思いを伝えるヴォカリーズは、まさに歌手の力量が問われるものでしょう。その意味で、今回のヴォカリーズは、三宅さんが掛け値無しの声楽家であることを再確認させてくれるものだったと思います。

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第1部の最終曲は、クロード・トーマス・スミスによる「ルイ・ブルジョワの賛歌による変奏曲」

 この曲は、C・T・スミスを代表する名曲にして、「難曲中の難曲」と言われる曲なのだそうです。私には技術的なことはわかりませんが、そんな難曲を東京音楽隊の演奏で聴けることに喜びを感じた次第です。この演奏では、樋口隊長のキレのいい指揮ぶりが光りました。以前から、樋口さんの指揮ぶりは味があるなぁとは思っていましたが、この曲を振る樋口さんは、格好いいという表現がぴったりです。見せますね。

 マレット部隊では、赤嵜尚子さんが、両手に2本づつマレットを握って演奏されていました。時々見かける演奏の仕方ですけど、どうやったらそんな演奏ができるんでしょう、信じられません。赤嵜さん、ちょっと痩せられたような気がします。激務がこたえてなければいいのですが。

 それから、中島佳奈恵さんの姿を久々に見ることができました。入校中だったのかな?

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 曲が終わり、大喝采の中樋口隊長がステージを後にしますが、拍手は鳴り止みません。なんだか第1部のアンコールを求めているかのような拍手喝采です。凄いなと思いました。 

 

(Intermission 15 minutes)

 

第2部

第2部の1曲目は「ジングル・ベル in Swing」

 この曲は、クリスマスソングとしてお馴染みの「ジングルベル」をスウィングバージョンとしてアレンジしたもので、この時期、多くのコンサートで演奏されています。

 曲そのものは下のリンクの通りなのですが、今回の演奏会では、いきなり、中村圭吾さんのドラムセットが、まるで爆弾が爆発したかのような勢いで音を弾き始めたので、凄い衝撃でした。体がビクッとしたのは、私だけではないと思います。東京音楽隊の演奏会はサプライズが多いですね(^。^)

 中村さんのドラムは、いつ聴いても惚れ惚れします。あまり文字にはなってませんが、男女を問わず、このドラムに惚れ込んでいる人は多いと思います。ファン仲間の間でも、中村さんのドラムは頻繁に話題になっています。注目のプレイヤーですよね。

 この曲では、中村さんのドラムソロの他、赤嵜さんのマレットソロ、そして村田さんのトロンボーンソロが光りました。

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 ここで、左袖から荒木美佳さんが登場し、拍手で迎えられます。「先ほど一仕事終えて参りました」の一言で会場はドッと沸きます。いつもながら、会場を乗せるのが上手ですね。

 

2曲目は、ウェストンによる「デイ・バイ・デイ」

 荒木美佳さんが曲を紹介しながら、名MCぶりを発揮されている間に、樋口隊長はまたぞろパーカッションパートに移動、今回も自らの演奏で指揮をされるようです。

 ジャズナンバーは、自分で演奏したい、というところでしょうか。こういうスタイルが樋口隊長らしくていいですよね。さて、とても素敵なこの曲。いろんな演奏形態があるのでしょうけど、吹奏楽での演奏を収録した動画が見つかりませんでしたので、きっととても希少な演奏だったのだと思います。でも、みなさんとても楽しそうに、演奏されていました。一番は隊長ですが。途中、藤沼直樹さんのトランペット、越水泰史さんのサックス、太田紗和子さんのピアノのソロ演奏が披露され、また、男性4人によるヴォーカル・カルテットの素晴らしいハーモニーが素晴らしかったです。ヴォーカルは、左から、田村二郎さん、藤沼直樹さん、たてやま・やすひろさん、川上良司さんです。本当にみなさんいい声してますね。

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3曲目は、坂本九さんのヒットナンバーから「見上げてごらん夜の星を」です。

 私の年代以上の方々には、若い頃、あるいは子供の頃に聴いた懐かしい曲ですが、今改めて聴くと、今からは想像もつかないようなあの時代の、粗野だけれども心底温かい時代が懐かしく思い出される曲でもあるのではないでしょうか。また、広く国民から愛されながら、不慮の事故により若くして他界された坂本九さんの思いが詰まった曲でもあります。

 今回は、三宅由佳莉さんがその歌声を披露してくださいました。この曲は、東日本大震災後の現地での慰問演奏でも、三宅さんは何度も歌われたそうで、2014年の日テレ・24時間テレビ東京音楽隊が出演した際にも、三宅さんは歌っています。

 この動画を私は何度も観ていますので、三宅さんが歌うこの歌のイメージが出来上がっていました。それだけに、今回のステージで聴いた三宅さんの歌には驚きました。

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 この歌に乗せる思いが、ずっと深く掘り下げられているのを感じました。どう表現していいのかわかりませんが、私の感じたのは多分こんなことだと思います。動画の三宅さんは、聴く者と同じ目線で、目の前にいる誰かに語るように歌っておられるのですが、今回のステージでの三宅さんは、あらゆる人々への慈愛に満ちた、そんな力強さを感じさせました。まさに超然とした、という表現が似合います。最後に両手を左右に広げる様は、圧巻でした。この数年で、どれほど成長されたのかがこの曲でよくわかりました。いや、素晴らしい以外に言葉が見つかりません。

 

4曲目は「君の瞳に恋している」

 この曲も、おなじみのナンバーですよね。ノリのいいこの曲は、演奏する側も聴く側も、心踊る、そんな曲です。この曲も、樋口隊長はパーカッションパートでノリにノッて演奏を楽しんでおられました。この曲の岩田有可里さんは、エレキベースです。音も演奏する姿も、いつもながら渋いです。

 サックスの4人での演奏の他、藤沼直樹さんのトランペットソロもありました。最近、藤沼さんのトランペットソロの機会が増えてきていますね。

 とても楽しい演奏でした。

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5曲目は、「チム・チム・チェリー」

 ミュージカル映画メリー・ポピンズ」の劇中歌としておなじみのこの曲ですが、MCの荒木さんによりますと、欧米では、煙突掃除屋さんに挨拶すると幸せになるという言い伝えがあるそうで、この曲にはそんな背景があるのかと思いながら聴くとまた思いが広がりますよね。

 吹奏楽の適当な動画が見つかりませんでしたので、ここは映画のサウンドトラックをお聴きください。

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 この曲では、沢田勝俊さんのトロンボーン、吉澤マリオン・泰斗さんのクラリネット、越水泰史さんのサックスなどソロ演奏も多く披露されました。

 

6曲目は、グノーによる「アヴェ・マリア」です。

 三宅由佳莉さんによる歌唱が披露されましたが、昨年2月の定期演奏会で披露されたシューベルトによる「アヴェ・マリア」の荘重な曲調とは異なり、愛と慈しみを前面に押し出したような優しさに満ちた心安らぐ旋律です。

 この曲が、今の三宅由佳莉さんには本当に相応しい曲に思えました。今年の7月以来、何度となく三宅さんの歌う姿を見る機会がありましたが、これまでYouTubeなどで拝見してきた従来の三宅さんとはどこか違うと思っていました。小田原のチャリティコンサートの時から、それが慈愛に満ちた歌い方にあるのだと気づきました。

 先ほど紹介した「見上げてごらん夜の星を」もそうなのですが、伝える心のステージがグッと上がっているのを感じます。

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そして最終曲目は「アレルヤ!ラウダムス・テ」

 以前、この演奏会の曲目を判明している範囲で紹介した記事でも書きましたが、東京音楽隊の演奏で是非とも聞きたいと思っていたこの曲。今回の演奏会で、私が最も楽しみにしていた曲でもあります。

 壮大でありながら、軽快なこの曲、東京音楽隊による演奏は、想像以上に素晴らしいものでした。まさに、この演奏会の最後を締めくくるに相応しい優雅さと力強さ、そして繊細さ、本当にいい演奏を聴かせていただきました。

 途中、パイプオルガンの音色が流れ始めたので、本当に太田さんがパイプオルガンを弾いているのかと思いキョロキョロしてしまいました。実は、私の席からは死角になって見えなかったのですが、太田さんはシンセサイザーを演奏しておられたのでした。

 吹奏楽にパイプオルガンが乗る時の鳥肌が立つような感動は、ライブでないと伝わらないかもしれません。演奏終了と同時に「ブラボー」が何本かかかって良いと思いました。実際にはありませんでしたけれど、自分が叫びたい気持ちになってました。

 本当に凄い演奏だったと思います。これも動画で配信して欲しいと思いますが、動画ではあの感動を伝えきれないかもしれません。

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 曲を終え、聴衆に挨拶された樋口隊長が左袖に下がりますが、大喝采は益々大きくなるばかり、やがて拍手は会場一体となった手拍子になり、アンコールを求めます。

 再び登場した樋口隊長が、指揮台に登りました。

 

アンコール1曲目「軍艦」

 「軍艦」です。本家本元の「軍艦」をじっくり聴きたいけど、手拍子もしたい、そんな逡巡が会場にはありました。そんな時、指揮台の上で振り返った樋口隊長が手拍子を求めます。会場に迷いがなくなり、大きな手拍子が沸き起こります。

 いつ聴いても、何回聴いても名曲jは名曲です、その度に感動します。

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 演奏を終え、喝采に応えつつ樋口隊長は再び左袖へと下がりましたが、会場の手拍子はさらなるアンコールを求めます。

 樋口隊長は、もう一度ステージに登場し、人差し指を1本立てて、「あと1曲だけね」という表情で指揮台に登ります。

 

アンコール2曲目「ジング・ジング・ジング」

 中村圭吾さんのドラムが鳴り始めます「ジング・ジング・ジング」です。おぉ、この曲は、今年多くの演奏会で披露されましたし、途中、三宅由佳莉さんと荒木美佳さんの「魅惑のコーラス」も入りました。そんな流れを予想していたところ、途中で曲調がジングルベルになり、あ、いつもとは違うクリスマスアレンジなんだと思いました。

 この曲では、主役のドラマー中村圭吾さんが、本当に楽しそうにドラムを演奏している姿が印象的でした。いいプレイヤーだな。

 そして、コンサートマスター・横野和寿さんがソロで素晴らしい演奏を披露してくれました。いつも、ステージ上から会場を盛り上げようと小ネタを拾ってくださっている横野さん。初めてソロ演奏を聴きましたが、流石です。演奏も素晴らしいのですが、ソロ演奏をしながらも、会場のちょっとした反応どにきちんと対応されているのが、「やっぱりコンサートマスターだな」という感じでした。

 

 曲が終わり、隊長が会場に向けお辞儀しますが、拍手は鳴り止みません。隊長は左袖に向かって手招きします。三宅由佳莉さんと荒木美佳さんが登場し、みんなでご挨拶。会場に向かって手を振り、満面の笑顔を振り撒きながら、3人で退場されました。

 それでも、次があるんじゃないかと期待する会場は拍手が鳴り止みません。

 ついにステージに照明がともり、ステージ上の隊員の皆様が会場に向かって大きく手を振り始めたので、みんな「あぁ本当に終わりなんだ」と諦めたという次第です。

 

 今回の演奏会を一言で言うと、「大満足」です。どんな演奏会でも、「素晴らしい演奏会だったけど、もう少しこうして欲しかったな」と言う部分がどうしてもあります。でも、今回の演奏会は、まさに完璧と言っていいのではないでしょうか。全ての面に置いて完全に満足できる演奏会だったと思います。本当に素晴らしい。

 そして、各パートのソロ演奏も豊富でしたし、ソロ演奏になっていないまでも、パートの演奏者が引き立つような場面がとても多かったように感じます。しかもとても自然な流れなので、余計に素晴らしく感じます。

 東京音楽隊にはもともと、高いエンターテインメント性がありますが、どこまで行くの?と思うほど、新たなチャレンジとサプライズの攻撃を仕掛けてきますね。

 一度東音のライブに行けば、間違いなく虜になってしまうでしょう。

 いかがでしたか? 今回の「ハート・ウォーミング・コンサート」の雰囲気が少しでも伝われば幸いです。