あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

三宅由佳莉さんの、「愛国行進曲」

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 今回ご紹介するのは、「愛国行進曲」です。

 かつての我が国では広く愛唱され、「第二の国歌」とまで言われていたこの曲ですが、戦後日本の、自虐的に過去を全否定し、「愛国」に謂れなき汚名を着せる風潮の中で、顧みられることもなくなってしまいました。

 その辺りの風潮については「国を思うて何が悪い」という記事にも書きましたので、よろしければご覧になって下さい。

retcapt1501.hatenablog.com

 さて、「愛国行進曲」は、昭和12(1937)年7月7日の盧溝橋事件をきっかけに、日中間の軋轢が本格的な戦争(支那事変)に発展した情勢を受け、国民の士気高揚を目的に、内閣情報部が公募して作られた曲です。

 9月25日に歌詞の募集要項が発表され、締め切りは、わずか20日後の10月15日であったにもかかわらず、5万7千余の応募があったと言いますから驚きです。

 最終的に選ばれたのは、鳥取県在住の森川幸雄さん(23)の作品でした。

 行進曲「軍艦」で有名な瀬戸口藤吉・元海軍軍楽長による、勇壮な旋律に載せ、東京音楽隊、男女6人の「合唱隊」が歌うこの曲をお聞きください。

 川上良司さんと三宅由佳莉さんの独唱パートも、また格別です。

 

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1 見よ東海の空あけて 旭日高く輝けば 
  天地の正気溌剌と 希望は躍る大八洲(おおやしま)
  おお晴朗の朝雲に 
  聳ゆる富士の姿こそ 金甌(きんおう)無欠 揺るぎなき 
  わが日本の誇りなれ 

2 起て一系の大君を 光と永久に戴きて 
  臣民我ら皆共に 御稜威(みいつ)に副わむ大使命 
  往け八紘を宇(いえ)となし 
  四海(しかい)の人を導きて 正しき平和うち立てむ 
  理想は花と咲き薫る

3 いま幾度か我が上に 試練の嵐哮(たけ)るとも 
  断固と守れその正義 進まむ道は一つのみ 
  ああ悠遠の神代より 
  轟く歩調うけつぎて 大行進の行く彼方 
  皇国常に栄えあれ

 曲ももちろん素晴らしいのですが、私はこの歌詞を聴くたび、胸中様々なことが去来し、最後の「皇国常に栄えあれ」で感極まります。

 私は愛国者ですが、国粋主義者でも日本至上主義者でもなく、ましてや軍国主義者でなどあろうはずがありません。ただの普通の愛国者です。普通の国民が、「自分は愛国者です」と言うのが憚られる現在の我が国の状況が異常なだけです。

 その愛国者から見ると、この歌詞は、悠久の歴史を通じ我が国の象徴であり続ける天皇を戴き、誇りを持って、欧米列強からアジア諸民族の自立を取り戻し、大東亜共栄圏を打ち立てようという純粋な気概を感じさせます。

 23歳の若者が、このような歌詞を短期間で書き上げることができるところに、当時の日本人の教養の高さと、「我が国が頑張らねば」という強い自負心が窺えます。

 この歌詞の素晴らしいところは、当時の日本人の気概や心意気が、現在にも無理なく繋がってくることです。

 3番の歌詞をご覧ください。現在、我々が置かれている状況、つまり国家としての日本の基礎が危ぶまれている今がまさに「試練の嵐哮ける」ときなのだと思います。

 しかし、我が国を貶めることに余念がない勢力が、いくら嘘偽りを宣伝流布したとしても、我々日本人が、かつてアジアで為そうと務めてきたことが、戦後、世界規模で花開きつつある現状を見るにつけ、「進まむ道は一つのみ」の意味が心に響きます。我々日本人は、決して日本だけのために務めてきたわけでも、戦ってきたわけでもありません。抑圧を受け続けていた有色人種の立場の回復に尽力したのです。それが我が国の使命だと感得されていたからです。

 そんな、当時の逸話を一つご紹介します。

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 インドネシアは、大東亜戦争で日本軍が占領統治していた国です。我が国を貶めようとされている方々の主張によれば、日本はアジア諸国に迷惑をかけてきたことになっていますが、ではなぜ、インドネシア親日国なのでしょう。もっともらしいプロパガンダを鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考えることが大切だと思います。

 社会党(当時)の村山富市さんが首相としてインドネシアを訪問された際、スハルト大統領に対し「戦時中は大変なご迷惑をおかけした」と謝罪したところ、「なぜ謝罪するのか。我々は日本軍の正しい教育と訓練のおかげでオランダから独立することができた。感謝こそすれ謝罪される謂れはない」と返されたそうです。自ら撒き散らしたプロパガンダに洗脳され、事実が見えなくなっているのが、彼らの実情なのではないでしょうか。

 彼らが、どれだけ嘘偽りを撒き散らしても、自らの頭で考え、洗脳から解放されて自覚した日本人が増え始めているのも事実です。でも、嘘偽りの勢力の声が大きいものですから、なかなかその声が表には出づらく、「やはり、本来の日本を取り戻すのは無理なのか」と諦めかけている方も多かったはずです。

 以前、別記事でも書きましたが、そんな諦めかけていた人々にとって、三宅由佳莉さんの登場は、闇夜に一条の光を見出したような、そんな感覚ではなかったかと思えるのです。少なくとも私にはそう感じられます。

 騒音のようなプロパガンダを撒き散らす勢力とは対極の、決して多くを語るわけではないけれども、日本人とは本来如何なるものであったのかを、鮮やかに思い出させてくれる存在が、三宅由佳莉さんなのではないかと思います。だからこそ、自覚した人々の心には、その歌声がこの上なく強く響くのではないでしょうか。

 今回、「愛国行進曲」を取り上げようと思った直接のきっかけは、東京音楽隊の西日本大遠征でした。瀬戸口藤吉翁音楽祭に始まり、鳥取公演で終わるこの遠征、ひょっとしたら、垂水と鳥取では、所縁のある「愛国行進曲」が演奏されるかもしれないなぁと思ったわけです。

 いつもの癖で、当初の記事構想からは外れてしまいましたが、この曲の歌詞から想起される胸中の思いを書き留めることができました。

 

 最後に、異色のシンガー・ソングライター山口采希(あやき)さん(27)が歌う「愛国行進曲」をご紹介します。東京音楽隊の演奏とは全く印象の異なるポップな演奏ですが、「愛国」をごく普通の感覚で受け止めてくれている感じがして、私はとても嬉しく思いました。ぜひお聞きください。

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 彼女について書かれた産経新聞の記事です。

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