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三宅由佳莉さんの出会い・・・ハープ奏者にして天才的MCの荒木美佳さん

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 「三宅ゆかりさんの出会い・・・」シリーズも、4回目になりました。今回は、東京音楽隊のハープ奏者、荒木美佳さんを取り上げてみたいと思います。

 荒木美佳さんと言えば、ハープ奏者としての人気もさることながら、今や東京音楽隊の顔とも言うべき名MCとして大変注目されていますよね。

 三宅由佳莉さんとは、また一味違ったスター性とでも言いましょうか、人を惹きつける魅力に溢れた方だと思います。

 5歳の頃にハープを始められたそうなのですが、普通、5歳までにハープに出会うなどということは、まずありませんよね。ご家族のどなたかがハープ奏者で、自宅にハープがあるような環境で育たれたのではないでしょうか。お嬢様なんですね(╹◡╹)

 荒木さんは、2002年、「第14回日本ハープコンクール」のジュニア部門で優勝されましたが、この時中学1年生です。何だか凄いですよね。自分が中一だった頃のアホさ加減とつい比較してしまいます(≧∀≦)

 歴代優勝者の掲載されたページがありますので、ご覧になってください。

www.harp-japan.com

 2005年4月、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校に進まれた荒木美佳さんは、将来音楽家として歩むことを夢見ながら毎日を過ごされていたのではないでしょうか。自分が海上自衛官になるなど、夢にも思わなかったことでしょう。

 これは、音楽高校3年生の時に開催した、ピアノとのジョイントコンサートのポスターです。大人びた雰囲気を精一杯作っている、とても初々しい荒木さんが可愛らしく、微笑ましいです。

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 学業の傍ら、このような自主活動を積極的に行うのは、知名度を獲得したり場数を踏むということだけでなく、音楽家演奏家としての活動が、多くの人に支えられていることを、身をもって知るという意味があるのではないかと思います。そういった経験が、現在の荒木美佳さんの演奏や、何とも言えない人間味溢れるMCによく現れているのではないでしょうか。

 2008年4月、附属高校から、東京藝術大学音楽学部に進学された荒木美佳さんは、高校生の頃とは違った幅広い活動を通じて、音楽家としての、そして魅力溢れる女性としての基礎を築いていかれたのでしょう。

 大学時代の自主活動のポスターです。ここに写っている荒木さんは、高校生の時とはガラリと雰囲気が変わり、芯のある大人の女性というイメージですね。

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 さて、荒木美佳さんは、どうして海上自衛隊への入隊を決めたのでしょう。もちろん、就活中に東京音楽隊からハープ奏者の募集が掛かったというタイミングの問題でもあるとは思いますが、それだけでしょうか。

 荒木さんの入隊は2012年ですから、採用試験が行われたのは2011年です。そこからちょっと考えて見たいと思います。

 ここからは私の想像です。でも、そうであって欲しいとの願いを込めた想像です。

 荒木さんが大学3年を終えようとしていた時に発生した東日本大震災。未曾有の被害状況に衝撃を受けたことでしょう。そしてまた、従来になくマスコミが自衛隊の活躍を曲げずに伝えたことで、自衛隊というものに対する興味を持たれたのではないでしょうか。そのタイミングで、海上自衛隊東京音楽隊からハープ奏者の募集がかかったわけですから、荒木さんの関心を引いたことと思います。

 とは言え、音楽家を目指している方々にしてみれば、「自衛隊ってどうよ」、という感じですよね。きっと、荒木さんもどうしようか迷いながら、2011年9月に海上自衛官の採用試験(筆記試験)を受けられたのでしょう。あとは10月の職種説明会です。職種説明会と聞くと音楽隊のことについて説明してくれるようなイメージですが、なんと、実態は「実技試験」です。

 おそらく、音楽枠で筆記試験に合格した方々は、職種説明会に先立ち、この年の10月6日に、すみだトリフォニーホールで行われた定例演奏会に招待されたのではないかと思います。この演奏会こそ、三宅由佳莉さんの代表曲である「祈り〜a prayer」の初演演奏会でした。

 荒木美佳さんは、三宅由佳莉さんが魂を込めて歌い上げるこの曲をライブで聴き、心を揺さぶられたのではないでしょうか。そして、自分もこの類い稀な演奏集団の一員になりたいと思われたのではないでしょうか。

 単なる私の想像(妄想?)に過ぎませんが、きっとそうだったに違いないと思うことにしています。

 そんな荒木さんのハープ演奏は、なかなか聞くことができません。オーケストラ演奏ではパートのサウンドを楽しむのは困難ですし、そうでなくても自衛隊音楽まつりで「行進曲軍艦」を爪弾いたり、ニコ超音楽祭で「ファイナルファンタジー」のテーマを奏でたりと、三宅さん同様、何にでも挑戦するソロパートなのです。

 そんな荒木さんのハープ演奏をじっくり楽しめる動画がありましたので、下にリンクを貼ります。これは2015年9月12日(土)鎌倉芸術館で行われた第52回定例演奏会前のロビーコンサートの様子です。荒木さんのMCも楽しめます。岩田有可里さんのコントラバスとの「雅」というデュオ・ユニットです。こういう渋いユニットを隠し球のように持っているのが自衛隊音楽隊の魅力の一つです。陸海空ともにです。

 なお、ハープとコントラバスのデュオは、陸海空の全音楽隊の中でも、東京音楽隊にしかないスペシャルユニットだそうです。

www.youtube.com

 いつか、荒木さんのハープをフィーチャーした演奏会などが行われるといいなと思います。人気ありますしね、きっと実現するんじゃないでしょうか。

 

 さあ、荒木美佳さんのもう一つの顔と言えばMCですよね。

 タイトルに「天才的MC」と書きましたけど、全然大げさじゃないんです。

 まず、声質です。聴く者に心地良さを感じさせると同時に、適度な緊張感を保たせるような、何とも絶妙な声質です。努力でどうこうできるものでもないのですから、天賦の才と言って良いでしょう。

 MCのナラティブは、荒木さんが起案して最終的には隊長の、場合によっては海幕長の承認を得ているものだと思いますが、いつも思うのは、流れるような美しい日本語で書かれているなぁということと、読み上げるときの感情の込め方、引き方が非常に上手だなということです。

 それだけであれば、努力で何とかできるかも知れません。でも、数々のMCを見ていて思うのですが、荒木美佳さんは、ライブで生じる大小様々な「トラブル」に実に絶妙な対応をされながら演奏会を進行しています。多分、頭で考えているのではなく、考える前に結論が先に走っているのではないでしょうか。ご自分でも、何か対処したという意識はないのかも知れませんね。そんな風に見えます。

 また、来場している聴衆の様子や反応を見て、瞬時にMCのトーンを変化させて会場を盛り上げていく力量も、すごいと思います。

 このようなことは、努力だけではなかなか難しいですよね。だからこそ「天才的」なんです。

 下の動画は、荒木さんのMCの様子を継時的に編集してみたものです。演奏会の性質に合わせたMCトーンの違いがよくわかります。また、最初に出てくる「東郷の杜音楽祭」のMCなどは、MCパートだけで一つの作品になりそうです。

www.youtube.com

 荒木美佳さんは、今や東京音楽隊にとって欠くことのできない存在となっており、東京音楽隊の人気の秘密の一つにもなっています。そのようなスペシャルな人材が、不思議なことに時を同じくして東京音楽隊に集っていることが、私を驚かせ、そして感動させるのです。

 私のブログを読んでくださっている三宅由佳莉さんのファンの皆様は、それを「必然」と捉えてらっしゃいます。つまり、東京音楽隊は、今大きな天命を受けているという認識なのでしょう。

 そうなのかも知れません。そして、それは着実に遂行されつつあるように思えます。

 

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「出会い」シリーズの全記事

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