あれこれdiary

海自OBによる偏見御免徒然あれこれdiary

三宅由佳莉さんのファンとして

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 私は三宅由佳莉さんのファンです。

 今更何を言い出すのかと思われるかも知れませんが、改めて自分自身にちゃんと言い聞かせなければならないと思うことがあったのです。

 私は、東京音楽隊の演奏、なかでも三宅由佳莉さんの歌によって自分の心が救われた人間です。それがきっかけで、三宅由佳莉さんの熱烈なファンになりました。昨年の9月からこのブログに記事を書き始めたのも、三宅さんや東京音楽隊の演奏に対する自分の思いを発信したいという強い気持ちがあったからです。

 ただし、三宅さんを熱心に応援するあまり、神格化することのないよう、時々戒めることを自分なりのルールとしました。

 三宅さんを讃えるあまり、比較対象として他の歌手の方を無意識のうちに貶めてしまったりすることがあり得ると思ったからです。

 表現の自由だと言えばそれまでですが、そのような讃え方をされて、三宅由佳莉さんが喜ぶとは到底思えません。それどころか、心から落胆されることでしょう。

 盲目的な崇拝者になってしまったのでは、本当の意味で応援していることにはならないと思い、自分への戒めのためのルールにしたというわけです。

 と、言ってはみても、どうしても「盲目的」に「神格化」したくなるのがファン心理というものです。つい、三宅さんが完全無欠な存在に思えてしまいます。

 

 自分のこれまでの記事を読み返してみると、そんな傾向が見られるものがあります。

 例えば、「三宅由佳莉さんの『歌姫』への道」もそうかも知れません。

 記事は、次のような言葉で終わっています。

三宅由佳莉さんは、今でも大変影響力のある方ですが、現状に甘んじることなく、自分が思い描く海自の『歌姫』の姿を目指して日々絶え間ない努力と挑戦を続けておられるのだと思います。

 そんな三宅さんを、応援せずにはいられません。

retcapt1501.hatenablog.com

 そして、「三宅由佳莉さんのチャレンジ」では、こう結んでいます。

三宅由佳莉さんのチャレンジは来年も続くでしょう。いつもいつも、新しいことにチャレンジし、ミラクルでファンを驚かすことを楽しんでおられるのかもしれません。

 今後のチャレンジとミラクルが楽しみです。

retcapt1501.hatenablog.com

 これらの記事を、私は、三宅由佳莉さんを応援する気持ちで書きました。いつでも努力を惜しまず、あらゆる楽曲にチャレンジして、全てに対応できる歌姫を目指している。そんな三宅由佳莉さんを応援しますと言っているわけです。

 

 ところが、これは本当の意味で応援になっているのだろうかと考えさせられる出来事がありました。

 一昨日、toikimiさんが書いて下さった、東京音楽隊第57回演奏会の報告記事を紹介しましたが、navy171さんより、他の方の報告記事について情報提供を頂きました。

 私も以前から、いろいろな記事を読ませていただいている「ネイビーブルーに恋をして」というブログなのですが、記事の中で、私が「ハッ」としたのは次の一文です。

ところで、オペラからアニメソングまで、なんでも歌わなくてはならないという『宿命』から逃れることはできないのが自衛隊の歌手というポジションです。
ある意味、どんなプロの歌手より過酷で難しい現場であると言えるかもしれません。

だからこそ、東京音楽隊でも横須賀音楽隊でも、歌手を大事にしてあげてほしい
歌手の特質と音域を踏まえて、選曲だけは慎重にして欲しいと思います。

 専属歌手が常駐している音楽団というのは世界広しといえども自衛隊音楽隊をおいてないと思うのですが、歌も楽器の一パートとして『適宜使いこなす』ことがこれからの自衛隊音楽の鍵になるでしょう。

くれぐれも『何にでも挑戦させようとしないであげてほしい』と、老婆心ながら聴衆の一人としてここでこっそりと呟いておきます。

blog.goo.ne.jp

 特に赤字にした部分です。この方は、音楽への造詣も深いのだろうとお見受けしました。私が無邪気に「頑張れ」と応援しているのに対し、この方は、心底三宅さんのことを思い、「大事にしてあげて」と悲痛なコメントを発信されているのです。

 

 盲目的な崇拝者になってしまったのでは、本当の意味で応援していることにはならないからと、わざわざルールまで作っておきながら、この方のような、性根の入った応援の仕方が全くできていなかったのではないかと、暫し考え込んでしまいました。

 でも、最終的にこう思いました。

 確かに、この方が言われるような観点が欠けていたのは事実です。でも、いろいろな楽曲にチャレンジしているのは、組織の要求だけではなく、三宅由佳莉さん自身のチャレンジ精神がなせる業でもあるはずです。

 私は、困難なミッションに背を向けることなく、失敗を恐れずに正面から堂々を立ち向かう三宅さんの勇気ある姿に感動し、そんな三宅さんを応援しようと思ったのでした。だから、私は三宅由佳莉さんのファンなんです。

 

 今回、三宅由佳莉さんのファンとして欠けている点を認識すると同時に、改めて自分がどんなスタンスで三宅さんを応援しているのかを確認する機会を得ることができました。

 きっかけを与えて下さった navy171 さん、ありがとうございました。