海上自衛隊東京音楽隊の歌手である三宅由佳莉さんは、ジャンルにとらわれず、年々、レパートリーの幅を広げてらっしゃいますね。
あらゆる人の心に歌を届けたいという思いがあるからこそ、ご自分の苦手な分野の曲や、これまで全く想定もしていなかった曲などにも意欲的に挑戦されているのでしょう。
最新アルバム「SING JAPAN〜心の歌」でも、美空ひばりさんの「川の流れのように」や、山口百恵さんの「秋桜(コスモス)」「いい日旅立ち」などを低音域で歌われたのは、まさにチャレンジだったと思います。
海上自衛官たる歌手としての一番のチャレンジは、今のところ、昨年3月にリリースされた「ブラバン・ヒーローズ」の収録曲「キューティーハニー」ではないかと思います。おそらく、海自内でも異論はあったのでしょうが、結局やりましたし、とても良い仕上がりになっていると思います
https://www.youtube.com/watch?v=TvDWJif1sSI&list=WL&index=108
このように、幅広い分野の楽曲に意欲的にチャレンジしておられる三宅由佳莉さんですが、やはり、ご自分が好きな分野の曲を歌ってらっしゃるときがもっとも輝いているし、ノリもよいのではないでしょうか。
三宅由佳莉さんの数ある動画の中でも、私が最も気に入っているものの一つが、今回ご紹介する「舞鶴音楽隊 海フェスタマリンコンサート」の動画です。
舞鶴音楽隊のコンサートにゲストとして出演した三宅由佳莉さんの歌唱部分だけをピックアップしたものですが、「浜辺の歌」「夢破れて(レミゼ)」「祈り a prayer」そして、アンコール曲として「明日という日が」の4曲どれもが、とても良いコンディションで歌われている感じがします。
三宅さんが最初に登場するところから、舞鶴の聴衆のみなさんの歓迎ぶりはものすごいですね。会場全体が沸き立つ感じが伝わります。こういう会場の雰囲気も、三宅さんのコンディションに影響するのでしょうね。
どの曲も、伸びやかな声で美しく歌い上げておられますが、私は、最後に歌われた「明日という日が」は、「祈り」に並び、三宅さんにぴったりの曲だと思います。「いっしょうけんめい生きる」というフレーズに、これほど説得力を与えられる人はそうはいないのではないでしょうか。
まさに三宅由佳莉さんがみんなに伝えたいメッセージであり、心の歌だと思います。
ぜひご覧になってください。
三宅さんが歌い終わったときの、舞鶴音楽隊のみなさんのなんとも幸せそうな表情も印象的ですし、三宅さんのアンコール曲に引き続き演奏された行進曲「軍艦」のテンポがいつもより早いところなどからは、舞鶴音楽隊の高揚感も伝わってきます。
それにしても、舞鶴音楽隊の陣容は、東京に比べかなり少ないですね。それでも迫力のある重厚な音を響かせているのは凄いなと思いました。
舞鶴音楽隊のみなさん、素敵な演奏をありがとうございました。